【休業(補償)給付】

 

労働者が、業務上又は通勤による負傷や疾病による療養のため労働することができず、そのために賃金を受けていないとき、

休業補償給付(業務災害の場合)又は休業給付(通勤災害の場合)が、賃金を受けない日の第4日目から支給されます。

休業補償給付の手続き

受給要件

・業務上又は通勤途上災害による負傷や疾病による療養であること。

・療養のため、労働することができない。

・賃金を受けていない

支給額(最低・最高限度額があります)

休業(補償)給付 = 給付基礎日額 × 60% × 休業日数

休業特別支給金 = 給付基礎日額 × 20% × 休業日数

部分休業の場合(通院等による部分休業)

休業(補償)給付 =(給付基礎日額 - 部分労働による賃金)× 60%

休業特別支給金 =(給付基礎日額 - 部分労働による賃金)× 20%

※休業(補償)給付・休業特別支給金 それぞれ端数処理をした合計額になります。

 

休業の初日から第3日目までを待期期間といい、この間は業務災害の場合、

事業主が労働基準法の規定に基づく休業補償(1日につき平均賃金の60%)を行うこととなります。

 

※教務上災害で労務不能期間中の有給休暇取得(訂正.H29.09.13)

有給休暇は、労働義務日に対して取得できるもので業務災害で労務不能となっても、労働義務日ある限り取得可能です。

休業開始3日間については、有給休暇取得により賃金が支給されますので労働基準法による休業補償義務はなくなります。

しかし、「賃金を受けない日の第四日目から支給する」としておりますので、結局は、「賃金を受けない日」が3日必要になります。

有給休暇取得後に、賃金を受けない日が3日必要になりますので、この3日について労働基準法の休業補償義務が発生します。

休業給付についても、労災保険法 第22条の2(休業給付)第2項で「第14条及び第14条の2の規定は、休業給付について準用する。」としており、有給休暇を取得すれば「賃金を受けない日の第四日目」がずれるだけということになります。

健康保険法 第99条 (傷病手当金)では、「その労務に服することができなくなった日から起算して三日を経過した日」と、待機期間が労務不能だけを条件としており、有給休暇を取得しても給付には影響しません。

業務上災害で休業4日以上であれば、有給休暇取得に関わらず「労働者死傷病報告」義務はあります。

労働安全衛生規則 第97条(労働者死傷病報告)

事業者は、労働者が労働災害その他就業中又は事業場内若しくはその附属建設物内における負傷、窒息又は急性中毒により死亡し、又は休業したときは、遅滞なく、様式第23号による報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。

第2項 前項の場合において、休業の日数が四日に満たないときは、事業者は、同項の規定にかかわらず、一月から三月まで、四月から六月まで、七月から九月まで及び十月から十二月までの期間における当該事実について、様式第24号による報告書をそれぞれの期間における最後の月の翌月末日までに、所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。

給付基礎日額

平均賃金に相当する額。業務上または通勤途上災害の発生した日又は、医師の診断によって疾病の発生が確定した日(直前の賃金締切日)の直前の3ヶ月間に支払われた賃金の総額をその期間の暦日数で割った1日当たりの賃金額です。

休業(補償)給付の額の算定の基礎として用いる給付基礎日額は、傷病の発生時(スライドされた場合はスライド改定時)に比べて上下10%を超える賃金の変動があった場合、その変動率に応じて改定(スライド)され、また、療養開始後1年6か月を経過した場合は、年齢階層別の最低・最高限度額が適用されます(休業給付基礎日額)。

また、年金たる保険給付(傷病(補償)年金、障害(補償)年金及び遺族(補償)年金)の額の算定の基礎として用いる給付基礎日額については、傷病の発生時(スライドされた場合はスライド改定時)の属する年度とその前年度の賃金との変動率に応じて改定(スライド)され、年令階層別の最低・最高限度額の通用があります(年金給付基礎日額)。

なお、年齢階層別の最低・最高限度額は、年金が支給される最初の月から適用されます。

一部負担金

通勤災害により療養給付を受ける方については、初回の休業給付から一部負担金として200円が控除されます。

年金との支給調整

労災\社会保険 障害厚生年金のみ 障害基礎年金のみ 障害厚生年金と障害基礎年金
休業(補償)給付 0.86 0.88 0.73

同一の事由の年金がある場合は、休業(補償)給付に上記の率を乗じた支給額となります。

休業補償給付請求書(業務災害の場合)

休業補償給付支給請求書 様式第8号 所轄の労働基準監督署長へ
休業特別支給金支給申請書

休業給付請求書(通勤災害の場合)

休業給付支給請求書 様式第16号の6 所轄の労働基準監督署長へ
休業特別支給金支給申請書

※通院などのため部分的に休業した日がある場合には、別紙2が必要です。

※請求期間は、任意です。一般的には、受診日までを締日として月単位で請求されるようです。

※同一事由により障害厚生年金・障害基礎年金を受けている場合には、その支給額を証明する書類(年金証書)を添付して下さい。

●時効

休業(補償)給付は、賃金を受けていない日ごとに発生しその翌日から2年を経過しますと時効により請求権が消滅します。

 

労災保険法 第14条(休業補償給付)

休業補償給付は、労働者が業務上の負傷又は疾病による療養のため労働することができないために賃金を受けない日の第四日目から支給するものとし、その額は、一日につき給付基礎日額の百分の六十に相当する額とする。ただし、労働者が業務上の負傷又は疾病による療養のため所定労働時間のうちその一部分についてのみ労働する日に係る休業補償給付の額は、給付基礎日額(第8条の2第2項第2号に定める額(以下この項において「最高限度額」という。)を給付基礎日額とすることとされている場合にあつては、同号の規定の適用がないものとした場合における給付基礎日額)から当該労働に対して支払われる賃金の額を控除して得た額(当該控除して得た額が最高限度額を超える場合にあつては、最高限度額に相当する額)の百分の六十に相当する額とする。

第2項 休業補償給付を受ける労働者が同一の事由について厚生年金保険法 (昭和29年法律第115号)の規定による障害厚生年金又は国民年金法 (昭和34年法律第141号)の規定による障害基礎年金を受けることができるときは、当該労働者に支給する休業補償給付の額は、前項の規定にかかわらず、同項の額に別表第一第一号から第三号までに規定する場合に応じ、それぞれ同表第一号から第三号までの政令で定める率のうち傷病補償年金について定める率を乗じて得た額(その額が政令で定める額を下回る場合には、当該政令で定める額)とする。

労災保険法 第14条の2(休業補償給付を行わない場合)

一 刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されている場合

二 少年院その他これに準ずる施設に収容されている場合

労災保険法 第22条の2(休業給付)

休業給付は、労働者が通勤による負傷又は疾病に係る療養のため労働することができないために賃金を受けない場合に、当該労働者に対し、その請求に基づいて行なう。

第2項 第14条及び第14条の2の規定は、休業給付について準用する。この場合において、第14条第1項中「業務上の」とあるのは「通勤による」と、同条第2項中「別表第一第一号から第三号までに規定する場合に応じ、それぞれ同表第一号から第三号までの政令で定める率のうち傷病補償年金について定める率」とあるのは「第二十三条第二項において準用する別表第一第一号から第三号までに規定する場合に応じ、それぞれ同表第一号から第三号までの政令で定める率のうち傷病年金について定める率」と読み替えるものとする。

第3項 療養給付を受ける労働者(第31条第2項の厚生労働省令で定める者を除く。)に支給する休業給付であつて最初に支給すべき事由の生じた日に係るものの額は、前項において準用する第14条第1項の規定にかかわらず、同項の額から第31条第2項の厚生労働省令で定める額に相当する額を減じた額とする。

労働者災害補償保険特別支給金支給規則 第3条(休業特別支給金)

休業特別支給金は、労働者(法の規定による傷病補償年金又は傷病年金の受給権者を除く。)が業務上の事由又は通勤(法第七条第一項第二号 の通勤をいう。以下同じ。)による負傷又は疾病(業務上の事由による疾病については労働基準法施行規則 (昭和22年厚生省令第23号)第35条 に、通勤による疾病については労働者災害補償保険法施行規則 (昭和30年労働省令第22号。以下「労災則」という。)第十八条の四 に、それぞれ規定する疾病に限る。以下同じ。)に係る療養のため労働することができないために賃金を受けない日の第四日目から当該労働者に対し、その申請に基づいて支給するものとし、その額は、一日につき休業給付基礎日額(法第8条の2第1項 又は第2項 の休業給付基礎日額をいう。以下この項において同じ。)の百分の二十に相当する額とする。ただし、労働者が業務上の事由又は通勤による負傷又は疾病による療養のため所定労働時間のうちその一部分についてのみ労働する日に係る休業特別支給金の額は、休業給付基礎日額(法第8条の2第2項第二号 に定める額(以下この項において「最高限度額」という。)を休業給付基礎日額とすることとされている場合にあつては、同号の規定の適用がないものとした場合における休業給付基礎日額)から当該労働に対して支払われる賃金の額を控除して得た額(当該控除して得た額が最高限度額を超える場合にあつては、最高限度額に相当する額)の百分の二十に相当する額とする。

第2項以降省略